ラクトン類

曽田香料はラクトン類の開発・工業化において豊富なノウハウと実績を持ち、「ラクトンのリーディングカンパニー」として日々研究を重ねてきました。当社が開発・工業化したラクトン類の中で、もっとも主要な製品がガンマラクトン類とデルタラクトン類です。

GAMMA LACTONES

Odor Carbon
GAMMA VALEROLACTONE Hay and Tobacco-like C-5
GAMMA HEXALACTONE Coumarin-like C-6
GAMMA HEPTALACTONE Coumarin-like C-7
GAMMA OCTALACTONE Coconut-like C-8
GAMMA NONALACTONE Coconut-like C-9
GAMMA DECALACTONE Peach-like C-10
GAMMA UNDECALACTONE Peach-like C-11
GAMMA DODECALACTONE Peach-like C-12

果物等に多く含まれるガンマラクトンの場合、炭素数が5のガンマバレロラクトンは枯草やたばこの香調ですが、炭素数が増えるにしたがってクマリン様(桜餅の桜の葉のような香り)、ココナッツ様、ピーチ様と変化していきます。

DELTA LACTONES

Odor Carbon
DELTA HEXALACTONE Almond-like C-6
DELTA OCTALACTONE Coconut-like C-8
DELTA NONALACTONE Coconut and Milk-like C-9
DELTA DECALACTONE Milk-like C-10
DELTA UNDECALACTONE Cream and Peach-like C-11
DELTA DODECALACTONE Cream-like C-12
DELTA TRIDECALACTONE Fatty butter-like C-13
DELTA TETRADECALACTONE Fatty butter-like C-14
DELTA HEXADECALACTONE Fatty butter-like C-16
OCTADECALACTONE Fatty butter-like C-18

乳製品等に多く含まれるデルタラクトンの場合、炭素数が6のデルタヘキサラクトンは華やかなアーモンドの香調ですが、炭素数が増えるにしたがってココナッツ様、ミルク様、クリーム様と変化していきます。

特に炭素数が13以上のガンマラクトン、デルタラクトンには、その特徴的な香りとともに食品のおいしさに寄与する味や食感を改善する効果があります(※1)。弊社はこれらのラクトン類の機能を活用した多彩なフレーバーをお客様に提供しています。

※1 ラクトン類の味や食感への効果

油脂感増強

味・コクの増強

食感の改善

果汁感増強

炭酸感の変調

油脂感の増強 
乳製品や牛肉、豚肉、鶏肉などを用いた調理食品にラクトン類を添加すると、油脂感が増加します。
味・コク(※2)の増強
ラクトン類は、様々な料理の塩味・うま味・コクを増強します。また、料理に使用する食材の風味を引き立たせます。この効果は主にセイボリー系やデイリー系の分野で活用できます。
※2『こく』は、味、香り、食感に関する複数の刺激で生ずるものであるが、それらがバランスよく与えられ、濃厚感(複雑さ、あつみ:complexity)、持続性(lastingness)、および広がり(mouthfulness)がある時に感じられる味わいであると考えられる(西村、江草 2016年)。
食感の改善
ラクトン類には食感に変化を与える効果もあります。例えば、パンやマフィンなどではモッチリ・シットリした食感になります。この効果は製菓系、セイボリー系やデイリー系など広い分野で活用できます。
果汁感の増強
果実飲料にラクトン類を添加すると、果汁感を増強し満足感のある風味を与えます。
炭酸感の変調(バブルスムーサー®
炭酸飲料にラクトン類を添加すると、一つひとつの炭酸の泡がきめ細かく感じられます。